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DENON DP-3000NE 展示いたしました


キズ防止のため、ダストカバーは外してあります

この秋、DENONが久々にマニア向けのアナログプレーヤーを発売いたしました。
型番もDP-3000NEという、1972年発売のフォノモーター、DP-3000の品番を受け継ぐ製品で、DENONとしても気合の入ったプレミアムな製品としてリリースしてきました。

ここでDENONブランドの歴史を振り返ってみましょう。その歴史は古く、1910年(明治43年)に「日本蓄音機商会」として発足しました。この会社は日本コロムビアの前身の会社で、日本最古のレコード会社のようです。1927年(昭和2年)からはアメリカのコロムビアレコード社と提携関係にあり、ソフトはもとより、レコード盤や録音機の技術面での交流があったようです。
その後1939年(昭和14年)に業務用オーディオ機器を製作する日本電気音響と合併。“デノン”ブランドとして国産初の円盤式録音再生機をNHKに納入しています。

そういえば昔はデノンではなくてデンオンと言ってたなあとご記憶の方も多いと思いますが、これは日本電気音響を略してのロゴによるものなんですね。そのデンオンブランドが世界的にも通用するようになってくると、英語読みのデノンのほうが英語圏の国には呼びやすくなって変更されたのは有名な話ですね。

現在は総合オーディオメーカーとして君臨するデノンですが、当初は蓄音機やレコードプレーヤーとして評価されていた中で、DP-3000やDP-3000を組み込んだプレーヤーシステムDP-3700F(1974年発売、¥94,000)といったアナログプレーヤーが根強い人気を博してきました。

今回の新製品はこのDP-3000フォノモーターの現代版で、このフォノモーターに新開発のS字型トーンアームと、ダーク・エボニー(黒檀)仕上げのMDFキャビネットに収めたデノン久々のプレミアムターンテーブルシステムです。
価格的にも税別350,000円(税込385,000円)ということで近年のデノンのアナログプレーヤーとしてはかなり高額な商品となっています。しかしこの価格帯は製品が少なく、ライバル機種としてはLUXMAN PD-151MKⅡ税別358,000円(税込393,800円)くらいです。但しLUXMANはダストカバーが別売りで、税別60,000円(税込66,000円)です。DP-3000NEはダストカバー付で40万を切れますから、価格的にもアドバンテージがありますし、いい価格帯を狙ったといえるでしょう。

さて、その概要を掘り下げていきましょう。
まず、駆動方式はデノンのルーツともいうべき、放送局用ターンテーブルから受け継がれたダイレクトドライブ・サーボモーター方式です。放送局用として求められている正確性・安定性・確実性を確保しながら、メンテナンスの容易さも兼ね備えた優れた方式とのことです。

トーンアームはアルミニュウム製で、高精度と使いやすさを両立させたスタティックバランスS字型で、トラッキングを最小化する形状を追求した形状とのことです。付属のサブウェイトを使えばOrtofonのSPUカートリッジも使用できます。またアームの高さ調整はアーム根元に付いております細長いレバーを回して、簡単に調整できます。
さらにアーム根元前方に付いていますダイアルはアンチスケーティングレバーですので、お使いのカートリッジの針圧に合わせて調整してください。このアンチスケーティング機能はトーンアームの軸に機械的に接触しないマグネット式となっていますので、アーム感度に影響を与えない構造となっております。

キャビネットは共振に強い高密度MDF+木目の美しいダーク・エボニー突板仕上げですが、中が空洞になったボックスタイプではなく、一枚板の状態から基板やモーター、配線の収まる部分だけを切削でくり抜いたソリッドタイプで、これによって共振を抑制して高いハウリングマージンを実現しています。このあたりは高級品らしい装備となっております。
また、このキャビネットの足元には銀色の大型インシュレーターが装備されており、水平を取るのに非常にやりやすいです。もちろん水準器は必要ですが、水平を取るのはアナログプレーヤーの場合は「基本のキ」ですので、これは調整しましょう。見た目にもインシュレーターが大きく、安定感があり、ビジュアル的にグッドです。

また、このキャビネットの足元には銀色の大型インシュレーターが装備されており、水平を取るのに非常にやりやすいです。もちろん水準器は必要ですが、水平を取るのはアナログプレーヤーの場合は「基本のキ」ですので、これはきっちり調整したいところです。

音決めに関してはデノンのサウンドマイスターの山内慎一氏が担当しています。なお山内氏がアナログ製品の音決めにフルでかかわったのは今回が初めてのことのようですが、設計で物理的な正しさを追求しつつ、山内氏の感性で音を作っていったとのことです
またアーム根元前方に付いていますダイアルはアンチスケーティングレバーですので、お使いのカートリッジの針圧に合わせて調整してください。このアンチスケーティング機能はトーンアームの軸に機械的に接触しないマグネット式となっていますので、アーム感度に影響を与えない構造となっております。

キャビネットは共振に強い高密度MDF+木目の美しいダーク・エボニー突板仕上げですが、中が空洞になったボックスタイプではなく、一枚板の状態から基板やモーター、配線の収まる部分だけを切削でくり抜いたソリッドタイプで、これによって共振を抑制して高いハウリングマージンを実現しています。このあたりは高級品らしい作りとなっております。

なお、このプレーヤーには操作ボタンがSTART/STOPボタンと33回転/45回転ボタンの2つしかなく、電源ボタンというものがありません。取説を見るとSTOPボタンを押して20秒間何も操作しないとスタンバイモードになるようです。それはいいとして、回転数ボタンを押しながらSTART/STOPボタンを推すことで78回転モードになるということですが、これはどうなんでしょうか。まあ慣れてしまえばいいのでしょうが、分かりにくいと思いますが・・・。まあSP盤を聴く割合はそんなに多くはないとは思いますが、逆にSP盤を聴く方は年齢の高い方が多いと思いますので、こうした隠しスイッチは面倒なような気がします。

また付属品で小型のディスクスタビライザーが付属しておりますが、取扱説明書によりますとEPアダプターということのことです。なかなか凝ったEPアダプターでではありますが、まあディスクスタビライザーとして使用しても構わないと思います。
トーンアームの出力ケーブルはプレーヤー本体の背面からRCAケーブルとして出力する形となっており、しっかりしたケーブルとアースケーブルが付属しております。
音決めに関してはデノンのサウンドマイスターの山内慎一氏が担当しています。なお山内氏がアナログ製品の音決めにフルでかかわったのは今回が初めてのことのようですが、設計で物理的な正しさを追求しつつ、山内氏の感性で音を作っていったとのことです。

なお、このプレーヤーには操作ボタンがSTART/STOPボタンと33回転/45回転ボタンの2つしかなく、電源ボタンというものがありません。取説を見るとSTOPボタンを押して20秒間何も操作しないとスタンバイモードになるようです。それはいいとして、回転数ボタンを押しながらSTART/STOPボタンを推すことで78回転モードになるということですが、これはどうなんでしょうか。まあ慣れてしまえばいいのでしょうが、分かりにくいと思いますが・・・。まあSP盤を聴く割合はそんなに多くはないとは思いますが、逆にSP盤を聴く方は年齢の高い方が多いと思いますので、こうした隠しスイッチは面倒なような気がします。

さて気になるその音質ですが、なかなかしっかりしたサウンドを聴かせてくれました。
カートリッジはフェーズメーションのPP-500(¥300,000)を使いました。このカートリッジの適正針圧は1.7~2.0gなのですが、最初、私が間違えて2.0gでかけたところ、少し重たい雰囲気がして、1.8gに替えたところ重苦しさが無くなってウェルバランスになりました。針圧ひとつで表情が変わるという体験を通して、このトーンアームとプレーヤーシステム全体のデリケートさを感じることができました。

アナログプレーヤーの世界は、アンプ・スピーカー内蔵のオールインワンタイプのものから、上はアームレスプレーヤーで6000万円越えのものまで価格レンジはべらぼうに広いですが、一般庶民で、ある程度音質を考慮したものとなると、50~100万円くらいが限度かなと思います。現在当店にはDENON DP-3000NEの他に、LUXMANのPD-191(税込990,000円)が展示してあります。こうしたアナログレコードの世界は、アナログ関連商品も合せて考えていくと非常に奥の深い世界が見えてきます。ご興味のある方はご自身の愛聴盤をお持ちいただいて、素晴らしきアナログレコードの世界、その入り口に立ってみるのも面白いと思います。
ご試聴はいつでも大歓迎です。お待ちいたしております!