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TechDas Disc Stabilizer 新製品


以前このブログページで紹介させていただいたアナログレコードのスタビライザー、TechDasのDisc Stabilizerですが、この度Disc Stabilizer Series2となってリニューアルいたしました。依然のモデルも68,000円で「高いな~」と思いましたが、今回は何と110,000円と「おいおい!」という感じです・・・。それでも興味はあるのでデモ機を貸していただきました。実は昨年3月にDisc Stabilizer Ultimate という超ハイエンドスタビライザーを世に送り出していました。価格は驚愕の400,000円で、価格に見合うパフォーマンスがあるのかという思いがありましたので今回一緒に送ってもらいました。

なお、写真の手前左側がDisc Stabilizer Series2で、手前右側がDisc Stabilizer Ultimateです。奥はオリジナルのDisc Stabilizerで今は生産完了品となっております。

では、オリジナルのDisc Stabilizerと合わせて3種類の比較試聴の始まりです。
まず製品のアウトラインからご紹介いたします。

Disc Stabilizerは金属素材の表面に超硬質アルマイト処理を施して、表面を振動吸収に優れた特殊塗料でコーティングすることによって、素早い振動吸収能力を発揮しました。ちなみに重量は540gです。

Disc Stabilizer Series2は、ベース部には硬度があり伝搬スピードが速く、振動吸収能力も高い超々ジュラルミン(A7075)を採用して、ノブ部に非磁性ステンレス素材を使うことによりバランスの良いスタビライザー効果を発揮します。重量は570gと若干重くなっています。表面は光沢があり前モデルよりも高級感があります。

Disc Stabilizer Ultimateは本体素材にタングステンを採用しました。タングステンはチタンよりも高い硬度を持ち、音速も極めて高く振動吸収に大きな効果を示す優れた音響素材ですが、素材コストも高く、加工や表面処理も難しく、オーディオ機器の素材としてはあまり使われてきませんでした。しかし非常に高い硬度による振動吸収性は、レコード盤表面に発生する微弱な振動を全体域にわたり吸収し、スタイラスのトレース能力を最大限に引き出すとのことです。重量は1200gでめちゃめちゃ重たいです。サイドにくぼみがあるので持ちにくいことはないのですが意識して持たないと重さで落としそうになるので注意が必要です。

さて肝心の音質比較ですが、大変興味深いものでした。

Disc Stabilizerを最初に聴いたときは、音楽の堀が深くなるのと音の濃さが際立って、スタビライザー一つでこんなに変わるんだと感激したものです。

Disc Stabilizer Series2にしてみると前作ではあまり感じられなかったヌケの良さと空気感が加わりました。これを聴くと前作は若干の音のこもりがあったことがわかります。しかしそれはアナログディスク特有の耳馴染みの良さと理解していました。Series2はそこに解像度の高さが加わりました。まるでSACDディスクのような空間の広がりが感じられます。

これがDisc Stabilizer Ultimateになると一つ一つの音が磨き上げられた美音になり、上質の洗練された音楽の世界が繰り広げられます。サウンドバランス・解像度・音の厚み、どれをとってもウェルバランスで、レコードの再生に品格を与えるものでクオリティの高さはまさに一級品です。スタビライザーに40万円を投資するかは別問題として、究極の進化形と言えるものです。

オーディオ製品、特にアナログレコード関連は多種多様な製品があり、レコードスタビライザーもその製品の一部ですが、この重し一つでこれほど音が変わるという事実に、いまさらながらオーディオのディープな世界を垣間見た今回の試聴でした。