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MONITOR AUDIO PL-300Ⅱ 試聴記


お客様の試聴希望のため、PL-300Ⅱのデモ機をお借りしてここ何日か聴いております。
この製品を初めて聴いたのは2年前のちょうど今頃の季節でした。当店が呉服町から今の鷹匠2丁目に移転した年で、初めて別会場を借りて行った「オーディオフェア」というイベントの時でした。
その時に「出来のいいスピーカーだなあ」と思いました。その会場はこの店よりも広かったので、サイズ感もいいなと思っていました。

今、店ではその下のPL-200Ⅱを展示中で、そのサイズとハンドリングの良さに慣れてしまっているせいか、横に並べてみるとやはり「でかいな」という印象です。幅もあるのですが、奥行きが結構ありますね。PL-200Ⅱはサイズ感と作りの良さで、個人的には好きなスピーカーの一つです。そしてその音質も過不足ない中低域と素直に伸びる高域がイイ感じでまとまっていて、ペア110万円という価格を考えるとコストパフォーマンスの高い優秀機と言えます。

そんな中でPL-300Ⅱを聴いてみると、やはり中低域の厚みが違うんですね。音楽にスケール感が加わりました。中高域のユニットは同じで、ウーハーのサイズはPL-200Ⅱが16.5cm、とPL-300Ⅱが20cmと3.5cmしか違わないのに、このスケール感と安定感は正直ちょっとビックリでした。これでペア160万円と、サウンドクオリティを考えるとこちらもリーズナブルな価格と言えるでしょう。

当店に常設展示しているB&W 803D3(ペア270万円)と比べると、スピーカーの性格の差が出てきます。803D3は解像度の高さとスピーカーの存在を意識させない、俗にいう「スピーカーが消える」感覚を味わえる代表的なモデルです。リスナーもその世界にのめりこんで、「オーディオ的快感」を感じることができます。しかしその快感と共に、ある種の緊張感を強いられ、聴き疲れにつながることがあります。

それに対してPL-300Ⅱはそこまでのめりこむことはなく、音楽を安心して聴くことができます。「オーディオ的快感」よりも「音楽的充実感」を求めているということが言えるかも知れません。人間に例えるならば、きっちりとした仕事をする職人気質の人と、仕事に対する情熱と見識をもちつつ人のいいセールスマンといった違いでしょうか。どちらを選ぶかは、人との相性と同じく、どちらが好ましく聴けるかという個人レベルの問題になってきます。

ということはその人の好みや感覚が音に反映していくのです。同じようなセットを組んでも再生音が違うのはそのためです。ここにオーディオの最大の面白さがあります。このブログをお読みの方々もご自分の「好みの音探し」の旅に出てみませんか。その旅の基地として、当店を存分に利用していただきたいと思います。そして私達はそのための労力は惜しみません。

それと、先月に行いましたACOUSTIC REVIVE のイベントから、店内の試聴システムの電源ケーブル、コンセントボックスやラインケーブル、スピーカーケーブル等をACOUSTIC REVIVEの最上位モデルに変更しました。特に電源廻りのグレードアップは効果絶大でした。新製品の出川式MDユニットを搭載した電源ケーブル POWER SENSUAL-MDは素晴らしいの一言です。低域のパワーと解像度の高さが圧倒的に向上しました。1本268,000円と高価ではありますが、変えた瞬間思わずニヤニヤしてしまうほどの変化がありました(笑)。このほかケーブル類をACOUSTIC REVIVEに統一したことで、リファレンスシステムのサウンドが飛躍的に向上しました。

こうした細かい詰めによって、趣味のオーディオのディープな世界を垣間見ることができます。お店にお立ち寄りの際は、お気に入りのCD・アナログディスクやハイレゾファイルなどをお持ちいただき、御試聴いただければと思います。