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PC-Triple C/EX ケーブル 聴き比べ


今、話題の新素材 PC-Triple C/EXを使ったバランスケーブル2機種を比較試聴してみました。
一つはSAECの STORATOSPHERE XR-1で、1.2mもので283,000円となかなかの高級ケーブルです。もう一つは ACOUSTIC REVIVEの XLR-Absolute-FM で1mものでなんと980,000円という超ハイエンドケーブルです。

PC-Triple C/EXはPCOCCに変わる連結結晶無酸素銅(Pure Copper-Continuous Crystal Constructions)という新世代オーディオ導体です。この略称だとPCCCCとなるわけですが、これだとPCOCCとの区別がつきにくいのと、Cがいくつも並ぶのでTriple Cという名称になりました。
PCOCC(Pure Cupper Ohno Continuous Casting Process)は「単結晶状高純度無酸素銅」と呼ばれて、この単結晶というのがポイントで継ぎ目なくスムーズに伝送できるのですが、ケーブル自体の振動を吸収する余地がないためハイ上がりになりがちですが、PC-TripleCは結晶粒界は残っているため振動吸収が可能で、ノーマルな音の傾向になるとのことです。

そのPC-Triple Cを中心胴体にしてその外周を5N銀線で包んだ2層構造のケーブルがPC-Triple C/EXとなります。この外側の銀の層に表皮効果で高域信号が伝送され、ワイドレンジな伝送が可能になりました。この銀の層もメッキレベルの薄い層では、高域の伝送が銅の層と銀の層で交互に流れてしまい、安定した伝送ができないとのことで、ある程度の厚みが必要なようです。それだけ贅沢なケーブルでコストもかかるということですね。

SAEC STORATOSPHERE XR-1

SAECのSTORATOSPHERE XR-1は、データによりますと中心胴体にPC-Triple C単線を配置し、外周にPC-Triple C/EX単線を6本配置して、それぞれの導体にフッ素樹脂絶縁を施したスーパーストラタム構造となっております。
一方、ACOUSTIC REVIVEの XLR-Absolute-FMはPC-Triple C/EXの構造写真そのものの構成で、製造限界最大径の単線にて採用したとのことですので、これはメチャメチャコストはかかりますね。また絶縁材にテフロン、緩衝材に天然シルク、プラグも新開発で導通部の金属部をテルル銅に変更等、究極の素材で構成しております。まさにコスト度外視でやれることはすべてやったという感じですね。

ACOUSTIC REVIVE XLR-Absolute-FM

さて肝心の音ですが、両機種ともワイドレンジでありながら自然な響きと定位感がありますね。
SAECは従来のクセのない音色に繊細感と力感が加わった感じで非常に心地良い印象でした。20~30万クラスのケーブルでは出色の出来だと思います。
ACOUSTIC REVIVEはさすがに別次元でした。音場の3次元的な広がりや透明感・繊細感・空気感、どれをとっても上品な一流の音だと思いました。ACOUSTIC REVIVEの石黒社長はこのケーブルに絶対の自信を持っておりましたが、その自信もうなずける素晴らしいサウンドでした。