グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



ホーム >  ブログ >  Sonus faber MINIMA AMATORⅡ 試聴記

Sonus faber MINIMA AMATORⅡ 試聴記


昨日、Sonus faberの日本代理店であるノアの関根氏が来店されて、先日発表されたMINIMA AMATORⅡを聴かせていただきました。

昨年発売になりましたELECTA AMATORⅢのダウンサイジングモデルで、無垢のウォルナット材を使った上質なエンクロージャーと革張りのバッフル面はELECTA AMATORⅢ譲りで、美しい仕上がりが目を引きます。ELECTA AMATORⅢのウーハー口径が18㎝なのに対してELECTA AMATORⅢは15㎝と小さくなった分、外形寸法も二回りほど小さくなった感じです。しかし質感は変わらず丁寧な造り込みが施されています。外観上の違いはELECTA AMATORⅢの底面部はイタリアの良質な大理石を奢っていますが、MINIMA AMATORⅡは底面部もウォルナット材というところです。しかし両機種とも底面との境に金色のメタルプレートを挟んでおり、MINIMA AMATORⅡはこれが大きなアクセントとなっております。

なお、この2機種はSonus faberのHERITAGE COLLECTIONとして位置づけられ、創業者の故フランコ・セリブリンの情熱と設計思想が色濃く残る記念碑的モデルとなって、永く後世に語り継がれることになるものと思われます。

さて試聴はあまりじっくりと試す時間的余裕がなかったのですが、そんな中でもなかなかの出来の良さを垣間見ることができました。兄貴分のELECTA AMATORⅢはブックシェルフスピーカーでありながら、低音域の量感も特に不足は感じず、現代のスピーカーには必須条件の音の見通しの良さと空間表現の正確さといった要素もうまくブレンドさせながらも適度な温度感を保っていて、いつまでも聴いていたくなるような懐の深さがありました。この性格はMINIMA AMATORⅡにもしっかり受け継がれているようで、HERITAGE COLLECTIONというくくりの中でほぼ同一な音楽表現が楽しめます。MINIMA AMATORⅡのほうはウーハー口径が小さい分低域の締りが良く、様々な音楽ジャンルの適応力は広いように感じて、オールラウンドスピーカーとして十分なサウンドを聴かせてくれそうな予感がありました。

価格的にはELECTA AMATORⅢが1ペア130万円(スタンド付属)で、MINIMA AMATORⅡが1ペア52万円(スタンド別)でかなりお買い得な感じがします。

昨年のELECTA AMATORⅢ試聴記の最後にMINIMA AMATORⅡの情報をアナウンスしましたが、その時は国内販売価格がまだ決まっておらず、私はペア100万円以内と予想していたのですが、思いのほか安く出てきたなと思いました。音楽のスケール感こそ譲りますが、音色傾向はほぼ同じで正に弟モデルという感じでした。オプションのスタンドもStand OLYMPICA NOVAで10万円、Carrara Stand(ELECTA AMATORⅢ用純製スタンド)が単売されてこちらが18万円とそれぞれスタンド込みで62万円と70万円とELECTA AMATORⅢのほぼ半額というプライスでなかなか魅力的です。個人的には8万円の違いならば音質的にも見栄えの面でもCarrara Standを選びたいような気がします。

この小形で小粋なMINIMA AMATORⅡというスピーカーは、アパートやマンション等の集合住宅で音量もそれほど上げられないというような環境にはジャストサイズなスピーカーかも知れないと本気で思った今回の試聴でした。