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marantz PM-12/SA-12 試聴記


PM-12

SA-12

ここ何日かPM-12とSA-12を店内で鳴らしております。

価格は両機種とも30万円と上位モデルのPM-10/SA-10のちょうど半額となっております。
内容的には規模の差こそあれ、PM-10/SA-10と同等の内容を誇っております。
PM-12はパワーアンプモジュールに、SA-10で採用されたHypex社製NC500スイッチングアンプモジュールを採用。但しSA-10は片ch2台のBTL構成であるのに対して、SA-12は片ch1台のシングル構成です。プリアンプセクションの回路構成はSA-10がフルバランス構成であるのに対して、PM-12はシングルエンド構成です。そのためSA-12ではバランス入出力端子はありません

SA-12はSA-10で採用された最新世代オリジナルメカエンジンSACDM-3をそのまま搭載。但しメカベースはSA-10が10mm厚アルミ押し出しベースに対して、SA-12は2mm厚スチールベースとなります。またオリジナルディスクリートDAC「Marantz Musical Mastering」もSA-10と同一回路構成で採用しています。また電源部もSA-10と同一容量の110Vトロイダルトランスを採用。但しSA-10は同メッキシールドケースに封入されています。

あと、10シリーズは銅メッキシャーシを採用したり、インシュレーターがアルミ削り出しだったりとコストに見合った高品位パーツを使っています。さすがに12シリーズではそこまで贅沢はできないということでしょうね。

それぞれ10シリーズとの比較もしましたが、価格がこれだけ違うと、まあ同じ音ということはありませんが、かなり肉薄した感じはありますね。アンプの方は低域の押し出し感がPM-10の方が強く、力強さがありましたが、高域のキレ味はPM-12の方が上回っている感じがします。この辺りはスイッチングアンプモジュールのBTL接続の恩恵ですね。一方SA-10とSA-12はそれほど大きな違いは感じられませんでした。強いて言えばSA-10の方が円熟味があるかなという感じです。両機種とも価格差を考えれば十分魅力的だと思います。それとPM-12は高さも低くなってSA-12と同じになり、ビジュアル的にも威圧感がなくスッキリしていい感じです。

コストダウンの決め手は回路をバランス回路にせず、アンバランス回路にしたことです。SA-12もアナログ出力回路はアンバランス回路です。そのため両機種の背面にはバランス入出力端子がありません。バランスケーブルも長く引き回す場合は有効ですが、1ⅿとか1.5ⅿくらいであればRCAケーブルとの音質差はないといっていいでしょう。それよりも線材の違いの方がはるかに差が出ます。主要パーツとコンストラクションはそのままに上手くコストダウンを図ったこの12シリーズは、これから本格的にオーディオを始めようという方や大規模なシステムからもう少しコンパクトにしたいという方には正におススメのシステムです。投資した価格以上の音楽的感動を得られることは間違いありません。

当店では両機種とも展示導入いたしましたので、いつでも御試聴ができます。是非ご自分の目と耳でお確かめいただきたいと思います。