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Accuphase E-5000 & E-800 の聴き比べ


E800とE-5000

2022年最初の試聴会は、アキュフェーズの新製品プリメインアンプE-5000(税込990,000円)と、新製品プリアンプC-2900を中心とした内容で行う予定でおりましたが、オミクロン株の急激な蔓により中止せざるを得ない状況になってしまいました。
しかしデモ用の機材はある程度長くお借りできましたので、E-800(税込1,078,000円)とE-5000のプリメイン2機種は2月13日(日)まで店内で自由にお聴きできるようになっております。なおC-2900(税込1,430,000円)はすでに展示導入をしておりますので、こちらもいつでもお聴きになれます。

E-800

E-800とE-5000の位置付けは、E-800が2022年、つまり今年がアキュフェーズ創設50周年ということで、その記念モデルとして2019年10月に発売したアキュフェーズとして最上位モデルとなる純A級モンスタープリメインアンプとなります。10年前の40周年のときもそうでしたが、記念の年の2年くらい前からプリアンプ・パワーアンプSACDプレーヤーの最上位モデルを順次発売してきました。E-800はその50周年記念モデルの第1弾となったわけです。その後プリアンプのC-3900(税込2,090,000円)、SACDプレーヤーのDP-1000(税込1,375,000円)/DC-1000(税込1,375,000円)を送り出し、現在はパワーアンプを開発中ということです。

E-5000

E-5000はそのAB級動作のモンスタープリメインアンプとして昨年10月に発売されました。当初は外形サイズがE-800と同じと思っていましたが、並べてみると高さが小さいことが分かります。数値でみると28mm低いのですが、この高さの違いで全体のプロポーションが驚くほど違って見えます。店頭に展示しているパワーアンプのA-75とほぼ同サイズですので、やはり大きく感じます。
日本国内ではプリメインアンプのこのサイズは大きすぎるという声が多いのですが、アメリカ市場では全く逆で、「このサイズを待ってました!」という声が多いようです。家の大きさも日本とはかなり違いますので、ここはお国柄ということでしょうか。
もう一つ大きな違いはメーターパネルです。E-800はLEDによるバーグラフセグメントで、E-5000は針式のアナログピークメーターです。ここでもメーター照明はLEDを使っています。あと一つ機能的な違いは、E-5000がバランス入力が2系統なのに対して、E-800は3系統あります。リアパネルの入出力端子で相違があるのはここだけです。

E-5000とE-800 リアビュー

アンプ内部の違いは、E-800はMOS-FETの6パラレルプッシュプルなのに対して、E-5000はパワートランジスターの5パラレルプッシュプルであるということと、フィルターコンデンサーの容量がE-800は60,000μF×2なのに対して、E-5000は40,000μF×2であること、そして最大出力はE-800がA級50W+50W(8Ω)、E-5000はAB級240W+240W(8Ω)ということです。その一方で共通項目も多く、Balanced AAVAボリウムコントロールや、入力から出力までの完全バランス回路、ダンピングファクター1000を達成等があり、兄弟機という位置づけになります。

この2機種の音色の違いは、以前にも述べましたが、E-800はA級アンプらしい濃厚で温度感の高い重厚な音が楽しめます。E-5000の方はスピード感があり、フットワークの軽いさわやかなサウンドが心地良いです。お聴きになる音楽ジャンルや、組み合わせるスピーカーの持つ音色との相性などによって、どちらをチョイスするかがが変わってくると思います。アンプとしてのクオリティとしてはほぼ同等とみていいと思いますので、あとはリスナーの好みでの選択となろうかと思います。設置上の注意点は、E-800が純A級動作のため発熱量が大きいためアンプの上面のスペースを多めにとることをお勧めします。E-5000はAB級動作のためE-800ほどの発熱量はありませんので、アンプ上面のスペースはE-800ほど必要ありません。

ご興味のある方は是非この機会にお好きな音源をお持ちいただいての聴き比べをされることをお勧めいたします。