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Accuphase C-2850


画像説明文

C-2850をじっくり試聴しました。
C-2820の正常進化モデルで、価格は128万円で前作より8万円のアップです。
今回の改良ポイントはAAVAボリウムコントロールで、「V-I変換アンプ」を前作の18個から20個にアップグレードして、更なるS/N比の向上に成功しています。その意味では最上位モデルC-3850に近づいたと言えるでしょう。
さてC-2850の音質ですが、傾向としてはC-3850と同じと言えます。さすがアキュフェーズさん、ブレがありませんね。C-3850の開発で得たノウハウを上手く取り込んで、確実にグレードアップしています。ただ細かいディティールの表現や緻密な音場空間などはやはりC-3850が一枚上手ですね。具体的には、JAZZ/FUSIONなどでは音がまとわり付かない音離れの良さがあり、女性ボーカルでは色気や艶めかしさが際立ちます。またクラシックなどでは弦楽器の響きの美しさや清々しいホールトーンが楽しめます。
50万円以上の格差があるので当然と言えば当然ですが、C-3850はBalanced AAVAという2回路並列駆動でコスト度返しの贅沢な構成になっております。一方C-2850はコストパフォーマンスを意識した堅実な製品に仕上がっています。
しかし別の見方をすれば、C-3850はその表現力の高さゆえリスナーに緊張感を強いるところがあります。どうしても聴きこんでしまうので音楽の世界にはまり込んでしまうのです。
その点C-2850はもう少しおおらかにリラックスして音楽を楽しめるゆとりを感じます。

当店でリファレンスとして使用しているスピーカーはB&W 803D3ですが、この800D3シリーズのスピーカーはどれも機器やセッティングに非常に敏感で、まさに現代ハイエンドオーディオの最先端を行く優秀なスピーカーだと思います。今回試聴したアンプも例えばJBLやTANNOY などでは印象はかなり変わるでしょう。またスピーカーだけでなく、もっと根本的にリスナーの好み(の音楽)との相性のほうが大きな要素としてあると思います。一概に機器の組み合わせの優劣ばかりでなく、ご自身の好みとの相性を重視しながら機器選びをされることをお勧めしいたします。当店がそのお役に立てることができれば大変うれしく思います。