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Accuphase 新製品試聴会 その後


今月19日にアキュフェーズの秋の新製品、E-280プリメインアンプとDP-570 SACDプレーヤーのイベントを行いまして、その時のデモ機が年内いっぱいお借りできまして、現在お店で再生中です。この機会を利用して、この2機種と価格的に近いマランツの製品との比較試聴をしてみたいと思います。

E-280はアキュフェーズの入門機プリメインアンプE-270の後継機種として10月に発売になりまして、定価が33万円です。アキュフェーズ独自のAAVAボリウム回路は、上位機種E-380と同じく、最大ゲインの『V-I』変換アンプを4回路、次のアンプを2回路並列化し、総出力電流量を従来の2倍に、回路のインピーダンスを 1/2にすることでノイズを低減しています。またアンプ回路やNFB経路等の最適化により出力インピーダンスを小さくすることで、これも上位機種と同様のダンピングファクター500を達成しています。また機能面ではオプションスロットが2系統となり、アナログディスクボードとDACボードの2枚差しが可能となりました。
こうしてみると、内容的にはE-380に近づいてきております。従来200番シリーズはアキュフェーズのプリメインラインナップのローコスト機種であり、どうしてもユーザーあるいは販売店の人間は上級モデルに注目して、軽視しがちになってしまいましたが、今回のE-280はよくできていると思いました。前作から3万円アップとちょっと高くなりましたが、E-380が45万円という価格を考えるとお買い得感はありますね。

DP-570はDP-560の後継機で定価が65万円で5万円アップとなりました。一番の変更点はDAコンバーターのDACチップがESSテクノロジー社のES9018PROからES9028PROへとグレードが上がりました。このDACチップは上位モデルのDP-750でも採用しています。(ただしDP-750は8回路並列駆動なのに対して、DP-570は4回路並列駆動となります。)
またトラバースメカとローディングメカを接続する「弾性ダンパー」の素材をシリコン系からブチルゴム系に変更して、シャーシの共鳴の大幅な削減に貢献しています。

さてここから比較試聴に入ります。なおCDプレーヤーはDP-570、スピーカーはSonus faber ELECTA AMATOR Ⅲです。

まずプリメインアンプですが、同価格帯商品で店に展示があるマランツのPM-12 OSEとの聴き比べをしてみました。PM-12 OSEは定価35万円でフォノイコライザー内蔵です。アキュフェーズはオプションのアナログディスクボードを加えると39万円となりますが、概ね同価格帯とみていいでしょう。

E-280は音の粒立ちが良く、鮮度の高い音でした。音場の見通しが良く、SN感の良さを実感させます。現在のプリメインアンプの最先端の音という感じがします。
PM-12 OSEはこのブランドが持つ独特の物腰の柔らかさというか、しなやかさみたいなものが感じられ、これはこれで魅力的な音でした。音の粒立ちの良さというよりは、音楽の表現力みたいなものを大切にしているような印象を受けました。
別の言い方をすればアキュフェーズはピントの合った写真のような鮮明な音で、マランツは水彩画のようでリスナーの情緒に訴えかけてくるような不思議な魅力があります。純粋にオーディオ機器として評価すればアキュフェーズは素晴らしいと思いますが、マランツを好む人たちも少なくないと思います。

次にSACDプレーヤーDP-570の試聴ですが、マランツのSA-10との比較をしてみました。
プリメインアンプはアキュフェーズE-800、スピーカーはB&W 803D3です。
こちらもプリメインアンプと同様に、アキュフェーズは解像度の高く、音が見えるような感覚になるくらいの鮮度感でした。マランツはこれまた同様に穏やかでしなやかさが目立つ音でした。

両社のプリメインアンプとSACDプレーヤーのライバル機種を聴き比べましたが、価格が近いこともあって、それぞれのオーディオ機器としてのクオリティではほぼ同じレベルといっていいと思います。ただしサウンドキャラクターは結構違いますので、お使いのスピーカーとの相性がどうかということと、そして何よりリスナーの音色的好みがどちらに近いかということになると思います。簡単に言うと、どちらが自分にとって好ましく感じたかということでしょう。

しかしそれは好みの方向性の問題で、音質のクオリティとは別の要素です。趣味のオーディオの世界は、ご自分の好みの方向に向かって構築していくものであり、ただ単に人気商品を組み合わせて鳴らしても、その音はその所有者の好みや意志を反映しているものとは限りません。最初はその微妙な違いが良くわからないかもしれませんが、そのシステムで様々な音楽を聴いていくうちに、ご自分の好きな音というものが分かってくるようになります。特にスピーカーは音のキャラクターが顕著に出ますので、お店等で聴き込んでいけば選びやすいと思います。そこからそのスピーカーをうまく(自分の好みの方向で)鳴らしてくれるアンプを選ぶようにしていけば、ご自身に合ったシステムが出来上がっていくわけです。この作業は苦しくもありますが、楽しい時間でもあるはずです。なぜならば自分の好みがはっきりしてくるからです。言うなれば「自分探しの旅」です。その中で配線ケーブルや電源廻り、その他様々なオーディオアクセサリーを駆使して、好みの方向を探りながら更なるクオリティアップを目指していきます。現在は様々なオーディオアクセサリーが世の中に出回っており、こうしたものの中からご自身の好みに合うものを付け加えることによって、ご自身のカラーがより鮮明になっていきます。

ちょっと話が別の方向に行ってしまいましたが、スピーカーが決まっていればそのスピーカーを自分の好みの方向で鳴らしてくれるアンプを探すだけです。それがアキュフェーズなのかマランツなのかはチョイスする方の感覚次第です。そうなったらご自分の感覚を信じましょう。

今年最後のブログはなんかとりとめのない内容になってしまいましたが、今年一年こんなブログにお付き合いいただきありがとうございました。来年も新しい製品を紹介していきながら、オーディオ全般にわたっていろいろ発信できればと思っておりますのでよろしくお願いいたします。