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AccuphaseとLUXMAN プリメインアンプ新製品


この11月に発売になるアキュフェーズとラックスマンのプリメインアンプの新製品を試聴させていただきました。アキュフェーズはE-5000(税込定価990,000円)、ラックスマンはL-507Z(税込定価693,000円)の2機種です。同時期に入ってきましたので、まとめて試聴レポートをお届けしたいと思います。


Accuphase E-5000

E-5000はちょうど2年前にリリースした純A級プリメインアンプE-800のAB級バージョンです。
E-800はA級動作で50W+50W(8Ω)の出力で、2Ω負荷では理論値通り200W+200Wの出力が得られるモンスタープリメインアンプです。筐体サイズも同じと思っていましたが、高さが28mm低いんですね。そのせいかE-800よりもスマートな印象を受けました。両機種のヒートシンクの写真を見るとE-800のほうがヒートシンクの高さが高いことが分かります。やはり放熱のために大型のヒートシンクが必要だったのだと思います。

Accuphase E-5000 リアパネル

さてそのサウンドですが、実に爽やかな清涼感溢れる音でした。E-800はA級アンプらしく密度感のある濃厚な音でしたが、E-5000はフットワークの軽い軽快なサウンドという印象でした。
この2機種の開発者は同じ人物とのことですが、あえて音色を異にしたかは定かでありませんが、E-800とのサウンドキャラクターの違いは思いのほかあった気がします。しかし両機種とも90万越えの価格ですので、どちらの機種もプリメインアンプとしのクオリティ面での優劣はないといえます。間違いなく一級品のクオリティです。どちらを選択するかのポイントは、求める音楽的方向性と大音量を必要とするかどうか、別の言い方をすれば音量を上げられる環境かどうかによると思います。
最近のアキュフェーズのアンプの人気でいうとA級アンプのほうがあるようですが、私はE-5000のスピード感のある爽やかなサウンドはなかなか魅力的だなと思いました。


LUXMAN L507Z

ラックスマンのL-507ZはL-507uXⅡの後継モデルですが、このZシリーズはラックスマンのプリメインアンプの新シリーズの第1弾とのことで、現行のXシリーズに変わって今後はZシリーズとしてつなげていくようです。
L-507Zに搭載されたのは1999年以来、何世代にもわたって改良を積み重ねてきた増幅回路ODNFに替わる新しい増幅帰還エンジンLIFES(Luxman Integrated Feedback Engine System)です。この回路は度重なる改良によって大型化したODNF回路をあらゆる面でシンプルに再構築して、素子の削減や歪成分の半減することにも成功したとのことで、このLIFES 1.0はフラッグシップパワーアンプM-10Xに続いて第2作目になります。今後はODNFからLIFESへの切り替えが進んでいくものと思われます。2025年には創業100周年を迎えるという老舗ブランドのラックスマンですが、その基幹テクノロジーとして開発されて、また長い年月をかけて熟成されていくことになるのでしょう。

LUXMAN L-507Z リアパネル

L-507Zの外観デザインは従来のXシリーズとほぼ同じですが、メーターパネルの中央にデジタルのアッテネーター表示が加わりました。同じ音量で他の機器の比較をする場合は便利ですが、必要性を感じない方もおられるかもしれません。その場合はリモコンのメーターボタンで消灯することができます。パネルデザインは一目でラックスマンの製品と 分かる、ある意味完成されたデザインと言えます。音色は従来のラックスマンサウンドを継承しながら、細かいディティールの表現や音場感等は向上している印象を受けました。アキュフェーズのE-5000とは30万円ほどの価格差がありますので、同等のクオリティとはいきませんが、価格差を考慮すればいい勝負だと思います。ステレオサウンド誌No.214号の「つくりては語る」の中でラックスマンの技術者のインタビューがありましたが、ラックスマンが目指す良い音の5項目が挙げられていました。①素直で自然な音質②自然な音場感③情報量の多い音④全帯域の一体感⑤長時間聴いていられる、というものでした。ナチュラルなサウンドでオーディオ的というよりも音楽的な鳴り方は、前回アキュフェーズの新試聴室で聴いたFYNE AUDIOのF1-12の印象に近いものがあるように思いました。

オーディオの場合、全体のサウンドキャラクターはスピーカーに依存する割合が多いので、アンプだけの変化だけでは分かりにくい部分もありますが、ラックスマンの場合は「ナチュラルで聴き疲れしない音」を目指しているということが分かります。アキュフェーズの場合はこれにもう少しスパイスを効かせたサウンドといったところでしょうか。しかし一番重要なのはリスナーとの音色的な相性です。これは料理の味付けと同じで好みになりますのでご自身の好みを知ることが機種選択の上で大きな要素になります。つまりオーディオを知ることは「己を知る」ことにつながるわけです。